ユーザーテストスキル「目付」——「毎日使ってるから大丈夫」は、一番危なかった
再起動ラボ #35|ユーザーテストスキル「目付」で他人の目を入れたら、毎日開いていた自分にはまったく見えていない穴が出てきました。
毎日使っているから、
このアプリのことは、一番よく分かっている。
そう思っていました。
でも、実際は逆でした。
昨日、こんな報告を受けたんです。
ぼくの筋トレアプリには、
「今日はこれをやろう」と、
毎日おすすめを出す機能があります。
その10のメニューのうち4つは、
いまはもう無いメニューの名前を、
おすすめしていました。
毎日、自分で開いていました。
それなのに、
一度も気づいていませんでした。
昨日の記事で、
ぼくはこう書きました。
「使うから、気づく」。
それは、本当です。
でも、その翌日に知ったのは、
使っているからこそ、
見えなくなるものがある、
ということでした。
報告を見た瞬間は、
正直「え、そうなんだ」でした。
言われてみれば、
「初回なのに"昨日はお休みだったね"と言っている」など、
変な挙動がいくつもありました。
機能ではなく、「人」が抜けていました
少し前に、
「確認の設計が必要だ」という記事を書きました。
あのときは、
「どう確かめるかは、まだ模索中」で終わっていました。
今日は、その続きです。
ぼくは、
機能が動くかどうかは、よく見ていました。
でも、
「人として分かりやすいか」という目が、
不足していることに今回気づきました。
とくに欠けていたのが、
"ふつうはやらない操作"でした。
アプリを開いて、
別の画面に行って、また戻ってくる。
筋トレしながら、
ポッドキャストを聴く。
ぼく自身、よくやるのに、
その「ながら」を、
一度もテストしていませんでした。
購入したユーザーテストのスキル「目付(めつけ)」は、
そこを全部洗い出して、
実際に試してくれました。
出るわ、出るわ、でした。
バグを見つけてもらった、というより、
自分の思い込みを、見つけてもらいました。
優先度をつけてどこから直すかを提示してくれる
このユーザーテストのスキルが、
とてもよくできていました。
ただ穴を並べるのではなく、
「ここは絶対に先に直すべき」と、
優先度までつけてくれる。
バックグラウンドで音楽が止まってしまう、
みたいな挙動も見つけてくれました。
たぶん、
ぼくひとりでは気づけなかった。
AIが自分で画面を触って、
順番に確かめていく。
そこに気づけたのが、
本当にありがたかったです。
同じ日に、
公開ずみのかくれんぼパズルも見てもらいました。
やっぱり、指摘が出ました。
ほかに動いているプロダクトでも、
やれるだけやったら、また穴が出た。
1つなら「たまたま」で済みます。
でも、どれも、
自分が毎日さわっているものでした。
指摘されるのが、怖くなくなっていた
会社にいた頃、
「レビューされる」「指摘される」のは、
正直、こわいことでした。
でも今回は、
嫌な気持ちには、まったくなりませんでした。
相手がAIだから、というのもあります。
AIは、
ぼくを好きにも嫌いにもならない。
だからか、
穴を見つけられてへこむより先に、
「見つかってよかった」と思えました。
立ち止まっていた頃の自分なら、
きっと、もっと身構えていた気がします。
他人の目を、
気合いではなく"仕組み"として持てるようになった。
しかも、
アプリをそろそろ出そうか、
というこのタイミングで。
直せるところを全部直して、
自信を持って出せる。
これが、
いちばんありがたいことでした。
名前にも、見えていなかった矛盾がありました
最後に、ひとつ。
昨日の記事で、
ぼくはアプリを「サクヤと毎日筋トレ」と呼んでいました。
でも同じ日のうちに、
「サクヤと4分筋トレ」へ変えました。
きっかけは、
やっぱりユーザーテストです。
このアプリは、
「続かなくていい」「3日に1回でもうれしい」と言っている。
それなのに、名前が「毎日」。
言われてみれば、
矛盾しています。
毎日を背負うのは、
使う人ではなく、寄り添うサクヤのほう。
そう考えて、
「4分だけやればいい」という名前にしました。
これ自体が、
自分では見えていなかった矛盾の、
いい例でした。
自分では見えないものは、
きっと、誰にでもあります。
自分の目が見えていないと認めるのは、
負けではなくて、たぶん準備です。
もしあなたにも、
自分で作ったもの、書いたもの、
決めた段取りがあるなら。
いちど、
自分以外の目に通してみてください。
ぼくのアプリは10日に4日、
いまはもう無いメニューを、おすすめしていました。
毎日、自分で開いていたのに。
あなたにも、
最近、誰かに言われて初めて気づいたこと——
「あとから見えてきた思い込み」が、
もしあれば、返信で教えてください。
いただいた返信は、すべて読んでいます。
※この記事で使ったユーザーテストスキル「目付」は、こちらです。
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昨日の記事は、こちらです。
続かなかった日に「おかえり」と言ってくれる筋トレアプリを作っています
こういう「小さな仕組み」を作りながら回復していく記録を、ふだん書いています。
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ホントですよね。
同じ指摘でも、AIに言われると凹まない。
目付けさんや軍配さんから、ダメ出し(いや、愛のある改善アドバイス)喰らいまくりです。
そして、その後、一緒に改善しています。
このサイクル辿っている人の成長感、半端ないと想います★
ただ、AIに褒められても、これは人に同じ事言われるのと同じ位嬉しくもない…。
良くも悪くも、AIからのFeedbackは、
『水の呼吸 拾壱ノ型 凪(なぎ)』
で、受け入れることがデキるんですよね。
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まとめると、
AIは『打席数 を稼ぐ装置(恥コストなしで何度でも試行できる)』
人間は『意味づけ の装置(褒めが自己像を更新する力を持つ)』
ということなんだな、とFableさんは仰ってました。